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【60時間プレイ】『バイオハザード レクイエム』レビュー|原点を超える恐怖、遂に完成|ネタバレ控えめ

バイオハザード レクイエム徹底レビューのアイキャッチ画像

――アメリカ各地で発生する不可解な連続変死事件。

事件の鍵を追うため、廃ホテルへ向かったFBI分析官・グレース・アッシュクロフト。

一方その頃、ラクーン事件の影を追い続ける伝説のエージェント、レオン・S・ケネディもまた、独自に捜査を進めていた。

本来、交わるはずのなかった二人の運命。

しかし、廃ホテルで再会したその先に待っていたのは、30年前の「滅菌作戦」に隠された、あまりにも残酷な真実だった。

すべての始まりとなったラクーンシティ。

30年前の悪夢に、鎮魂は捧げられるのか――。

『バイオハザード レクイエム』は、シリーズ30周年にふさわしい作品でした。

人間らしさを残したゾンビが生み出す圧倒的な恐怖。

シリーズ初となる”本当の一般人”・グレースだからこそ味わえるサバイバルホラー。

そして、10数年の時を経てさらに完成されたレオン・S・ケネディによる重厚で爽快なアクション。

恐怖と爽快感という相反する魅力を高い次元で融合させた本作は、シリーズファンなら一度は体験してほしい一本です。

この記事では、60時間以上プレイした私が、ネタバレを極力抑えながら、本作の魅力と惜しい点を本音でレビューします。

■ 評価ポイント①|美しさと狂気を宿したゾンビ

「逃げたい」

グレースパートで遭遇するゾンビたちには、この感情を隠せませんでした。

なかでも印象的だったのが、女性ゾンビです。

歌姫やメイド、看護師、事務員──美しい衣装をまとい、穏やかな表情のままユラユラとグレースに迫ってくる姿は、屈強な男性ゾンビ以上の恐怖を感じました。

実際、レオン編でも「この距離なら倒せる」と分かっているにもかかわらず、一歩踏み出せず後ずさってしまった場面が何度もあります。

その理由は、目の前にいるのが単なるクリーチャーではなく、「壊れてしまった人間」に見えたからです。

中途半端に腐敗した外見は人間らしさを色濃く残し、生前の日常を壊れたまま繰り返す姿が、「この人にも普通の人生があったのだろう」と想像させます。

だからこそ、「敵を倒す」というゲーム的な感覚よりも、「近づきたくない」「逃げたい」という本能的な恐怖が勝ってしまいました。

攻撃性能だけを見れば、『バイオハザード6』ほどの脅威ではありません。

しかし、閉所の多いステージ構成やグレースの非力さ、そして圧倒的なビジュアル表現が重なることで、「戦う」よりも「逃げたい」と思わせる恐怖を見事に生み出しています。

人間が壊れてしまった姿をここまで恐ろしく描いたゾンビは、シリーズ屈指の完成度です。まさに、ファンが長年待ち望んでいた”恐怖の原点”が、現代の技術によって蘇ったと感じました。

■ 評価ポイント②|シリーズ初の一般人が魅せるサバイバルホラー

今作ではシリーズ初の、「本当の一般人」をイメージさせてくれる主人公でした。

グレース・アッシュクロフトはFBIに所属する分析官であり、レオンやクリスのような戦闘のプロではありません。

『バイオハザード7』のイーサンも一般人として描かれていましたが、物語が進むにつれて驚異的な生命力や戦闘能力を発揮します。

一方、グレースは最後まで”普通の人間”であることを徹底しています。

その違いは、コントローラーを握ってすぐに実感できました。

恐怖で照準はぶれ、マグナムを撃てば強烈な反動で手を痛める。ナイフを振る動作にも迷いがあり、敵へ立ち向かうこと自体に恐怖を感じているのが伝わってきます。

単にステータスが弱いのではなく、「普通の人間ならこうなる」という現実味を、ゲームシステムそのもので表現しているのです。

さらに、分析官という設定もゲームプレイにしっかり落とし込まれています。

ゾンビの血液を採取・分析し、新たなクラフト素材や能力強化へと繋げるシステムは、従来の『バイオハザード』にはなかった新鮮な体験でした。

個人的には、『バイオハザード0』で薬品を調合しながら戦ったレベッカを思い出し、シリーズファンとして思わず懐かしさも感じました。

実際、私も最初はレオンのように戦おうとしていました。

しかし、それはすぐに諦めることになります。

ノーマル難易度でも弾薬や回復アイテムは簡単に底を尽き、気付けば「ここはステルスで抜けよう」「この弾はボス戦まで残そう」と、生き延びることを最優先に考えるようになっていました。

レオンなら迷わず突っ込む場面でも、グレースでは自然と足が止まる。

主人公が変わるだけで、プレイヤー自身の行動や心理まで変化してしまう──。

この体験こそ、本作が30年続くシリーズに新たなサバイバルホラーをもたらした最大の進化だと感じました。

■ 評価ポイント③|シリーズ最強、レオン・S・ケネディ
斧を携えたレオン

画像引用:『バイオハザード レクイエム』公式サイト

「冷徹なエージェント」

レオンを操作した瞬間、そう確信しました。

本作の戦闘システムは、『バイオハザード RE:4』をベースにしながらも、より重厚で実戦的なアクションへと進化しています。

特に印象的だったのが、新たに追加された斧アクションです。

敵の攻撃を受け流すパリィはもちろん、戦闘中でもリアルタイムに刃を研磨し、切れ味を維持しながら戦えるなど、武器を使いこなす楽しさが大きく広がりました。

さらに、敵が構えた銃口を強引に押しのけ、そのまま至近距離から撃ち抜くガンアクションは非情と怒りがダイレクトでした。

そして、一つひとつの動作に一切の迷いはなく、最強のエージェントにふさわしい豪快さと冷徹さが、操作しているだけで伝わってきます。

RE:4の軽快でスタイリッシュなアクションとは異なり、本作では重量感と迫力を重視した戦闘へと生まれ変わっていました。

警官時代から数え切れないほどの惨劇を経験し、多くの命を守れなかった後悔や、失った仲間たちの記憶──。

そうした長年の経験が積み重なったからこそ、レオンの一つひとつの動作には、若き日の華麗さとは異なる重みと覚悟が宿っているように感じました。

また、銃のリロード動作も目玉アクションの一つ。

マガジン交換から照準を構えるまで一切の無駄がなく、その洗練された所作は、まるでジョン・ウィックを思わせるプロフェッショナルそのものです。

『バイオハザード6』から10数年──。

シリーズ最強のエージェントと呼ばれる理由は、派手な演出ではなく、積み重ねてきた経験が自然と滲み出る”所作”にこそあると感じました。

グレースでは息を潜めて生き延びる恐怖を味わい、レオンでは敵を制圧する圧倒的な爽快感を味わう。

主人公が変わるだけでゲーム体験がここまで変化することに、シリーズの新たな魅力を改めて実感しました。

伝説のエージェント、帰還

まさに、その一言でした。

惜しいポイント①|主人公交代のタイミング

今作最大の惜しいポイント。それが、主人公交代のタイミングでした。

初見プレイでは、

「いつになったらレオンが使えるんだよ~。」
「グレースパート、意外と長いな……。」

そんなことばかり考えていました。

個人的には、60分前後を目安に主人公が交代する構成だったら、ストレスフリーだったと思います。

グレースパートでは極限のサバイバルを味わい、約1時間後にはレオンを操作して荒々しいプレイを堪能する。そして再びサバイバルへ戻る。

この緩急を繰り返せたら、恐怖と爽快感をもっと味わえたはず、、、

初見プレイの僕は、結局我慢できずに攻略サイトで主人公交代のタイミングを調べてしまいました。

……いやー、これは本当にもったいなかった。

ネタバレを見たことで、「次は何が起こるんだろう」という初見ならではのワクワク感まで、自分で手放してしまったからです。

もちろん、開発陣も主人公交代のタイミングには苦労したと語っており、この構成にも理由があったのでしょう。

それでも、2周目にグレースパートをじっくり遊ぶと、

「あれ、こんなに面白かったんだ。」
「もしかしてレオン編より好きかも……。」

そんな発見がありました。

だからこそ、初見でももっとじっくり味わいたかった。

最高のサバイバルホラーだったからこそ、なおさら惜しい。

それが、僕にとって本作最大の”もったいないポイント”でした。

惜しいポイント②|ミニゲームが”スルメ”すぎる
LEON MUST DIE FOREVER

正直、このミニゲームは最初から面白さを実感できるタイプではありません。

私自身も、初めてプレイしたときは「少し単調かな」という印象を受けました。

しかし、何度も挑戦を重ねるうちに、その評価は180度変わります。

大量の弾薬を消費するほど攻撃力が上昇するスキルによって、本編では出番の少なかったマシンガンが主力武器へと変化する。

一撃死の緊張感の中でレアスキルを引き当てた瞬間は、思わずガッツポーズが出るほど興奮しました。

さらに、「攻撃力は大幅に上がるが、発砲するたびに体力が減る」スキルと、「敵を倒すと体力が回復する」スキルを組み合わせるなど、スキル同士の相性を考えながら自分だけの戦い方を作り上げる楽しさもあります。

気付けば、「あと1回だけ」と挑戦を繰り返している自分がいました。

一方で、武器やスキルは運による影響が大きく、ゲームオーバーになっても少しずつ強くなれる成長要素はありません。

また、ステージ構成の変化も少ないため、序盤では面白さが伝わりにくく、人によっては途中で離脱してしまう可能性もあります。

だからこそ、本モードは評価が分かれるでしょう。

しかし、その面白さに気付いた瞬間から、「あと1回だけ」が止まらない、中毒性抜群のミニゲームへと姿を変えます。

総評|恐怖 × 爽快。シリーズ待望のハイブリッド

★★★★☆(4.0 / 5.0)

『バイオハザード レクイエム』は、恐怖の原点と爽快なアクションを高い次元で融合させた、シリーズ待望のハイブリッド作品です。

人間らしさを残したゾンビが生み出す圧倒的な恐怖、一般人だからこそ味わえるサバイバルホラー、そしてレオンによる重厚で爽快なアクションは、シリーズ屈指の完成度といえるでしょう。

一方で、ミニゲームの運要素や、一部のやり込み要素には改善の余地も感じました。

それでも、シリーズファンはもちろん、ゾンビ好きユーザーに自信を持っておすすめできる一本です。

╔══════════════════════════════╗ ✔ MISSION COMPLETE D.S.O. FINAL REPORT STATUS : DECLASSIFIED ╚══════════════════════════════╝

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